紫陽花

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「パール、パール。散歩だよ。歩いて。パールっ」 彼女がリードを引っ張るがパールはうんともすんとも動かず。そして俺を見てきた。 「いい?」 リードを受け取る際、少しだけ彼女の指先に触れた。 その一瞬の接触に『中坊か!?』ってぐらい胸が高まり、その動揺を悟られないよう、リードを手首に巻き付ける。 するとパールはスクッと立ち上がりグイグイと引っ張っりだした。 「もうっ」 彼女はあきれた顔をし眉を少しだけあげた。
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