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外のベンチでふうと一息。 そこに近づいてきたのは 「お疲れさまです耶俥君」 「あ、先輩、お疲れさまでーす」 先輩こと、この大学の学生にして先程の腐女子教授の教え子、妖魅 衣織(ようみ いおり)だった。 「…休憩中ですか?」 「というか腐女子の撒き散らすウイルスに耐えれなくて逃げましたよ」 「あはは…またですか」 苦笑しながらまた立ち上がる先輩。 「…先生のとこっすか?」 「はい!途中から自習にされてたんでそのプリントを渡しに」 とことん駄目な大人である。 プラスすぎる見た目に反して、中身がマイナスしかないという残念な仕様だ。 「…俺もいきます。戻らないと」 耶俥 誠司もまた、腐女子教授の待つ、通称“魔窟”へと戻っていった。
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