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それほど高くない素朴な山々と岩の間をゆるやかに流れる安威川に上
下から挟まれる形で、車作集落がある。
ざっと歩いた感じでは三十件程の民家が立ち並び、そこには明治か大
正に建てられたと思われるものから、つい十何年前の新築までが混在
していて、それに加えて段々畑や、錆びですっかり赤くなった金属製
の水車などもある、ユニークな場所であった。
さて、そこから更に徒歩で北へ進むと、いくつかの別れ道へを見つけ
ることができる。
道の途中にはニホンザルの親子連れやモモンガなどもいて
「ああ、すっかり田舎なんだな」と実感させられるのであるが、自前
の糸で大木から下がっている芋虫の類がしばしば服に付着するので、
それらが嫌いな方は近づかぬ方が賢明である。
別れ道というのは三つで、一つは車作大橋を渡ってすぐ隣の高槻市へ
と出る車道。
この周辺にはキャンプ場もあり、近くの川でよくアユ釣りをしてい
る。
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