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その道を渡らず坂を道なりにあがっていくように進むと、
二つの分岐がある。
一つは森林の中へと続く道で、一見おっかなそうな暗い路であるが、
以外と短く、これを道なりにまっすぐ進むと清坂集落という、車道沿
いの田んぼばかりの場所にでる。
そしてもう一方、更に山を上がるようにして進む道の先に、乙川集落
は存在する。
名前の由来は不明ではあるが、分岐点に設けられた粗末な看板には
「右 清坂集落 左 乙川集落」とかかれている。
だが、地図にも載っていないし、ネットでも情報が出てこない。
その乙川集落へと行く道の途中には「工事中」の看板と虎色のロープ
が掛けられていて、立ち入りが禁止されている。
看板の劣化具合から見るとかなり長い間こうなっているようではある
が、具体的に何の工事が行われ、いつまでそれが続くのかは、どこに
も書かれてはいない。
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