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「例え運命が現れても俺みたいな男を選んだりしないさ」
(……それもそうだ)
こんなDV最低男、誰が好きになるんだ。
「………俺、お前と出会いたくなかった」
「うん」
「…菊池が、怖い…、いまも怖くて、逃げたい」
「知ってる」
でも、絶対手放さない。と後ろから声が聞こえる。
あぁ本当に勝手だ。
俺はあの人が良かった。
βとかなにも関係なく…
けどあの人は菊池が俺が欲しいって言った瞬間、すぐ俺を見限った。
それから連絡も来ないし、SNSも連絡アプリも全部ブロックされていた…
最初は菊池の指示かと思ったけど…
それは多分違うのだろう
だって、愛させてないことは分かっていた…
「………だから、抱いて…」
呟いた瞬間、噛みつくようなキスをされた。
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「あっ…あ、やっ…!」
「嫌じゃないでしょ。ぜんぶ、俺を受け入れてくれてる」
あまり慣らしていないはずなのに下半身が壊れたように液をあふれさせる。
発情期でもなんでもないのに、怖いくらいαを受け入れる
「ひゃっ……、あ"、あぁっ!」
耐えきれず手を伸ばして、はじめて自ら彼の頬に触れた。
何度体を重ねても、まだ後ろだけじゃイけない俺のものを愛撫しながら、彼は満足そうに笑っている。
「歩…・歩、の中、めっちゃ気持ちいい…」
「やっ、おねがっ……そこ…っ」
ごりっと前立腺を刺激されて頭の中がおかしくなる。
狂いそうだ…
いいや、このまま狂ってしまいたい。
気持ちいい…
田代には微塵も感じなかったのに…
「ーーーーダメ。こっち見て」
「ん、ぅっ……?」
突然動きを止めた彼に、なに?という目を向ける。
「俺だけを感じて」
「は、ぁっ…あ、んんっ……!」
何度も深い口付けをされて飲み切れない唾液が漏れる。
キスされながら腰を動かされると頭がぐちゃぐちゃになる。
「あ、きもち…いい…っ…あ、ぁぁ」
「うん、我慢しないで…、何回もイっていいよ」
何も考えられない。
ぼぅっとした顔で菊池を見ると満足げに微笑んでいた。
「歩。かわいい、大好き……愛してるから、ずっとっ」
ずっと、一緒にいて欲しい
まるで、そんなことを続けそうだった。
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