808人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
******
一次会終了後、私は一人で飲み直していた。
この間、香とケンカしたBar『Innocence』。
私からすると、どこまでも無邪気な彼らは、二次会はカラオケだ、とはしゃいでいた。
……ついてけない。
あの後ますますヒートアップしていた嶺川さんは、ヤノケン相手にガンガン飲んでたし。
問題の坂崎は、完全に酔っぱらった嶺川さんとヤノケンに絡まれて、カラオケまで引っ張って行かれていた。
ホントいい気味。
嶺川さんのこと私とヤノケンに押し付けて!
またいつもの坂崎のニヤリ顔を思い出してムカムカしてきた。
私はグラスのマティーニを一気に飲み干すと、少しだけ落ち着いて、ふうっとため息を吐いた。
「ため息吐いたら、幸せ逃げるよ?」
最初のコメントを投稿しよう!