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「私の勘違いですかねぇ……
副長は…佳乃への想いを密かに抱えてる、と思ってました。」
「……テメェ、何を根拠に……」
「只の…勘、ですよ。」
限り無く 確信に近い勘…ですが。
「そんな事で、俺の動揺を誘えると思ってんのか!
ふざけてんじゃねぇぞぉぉぉおぉ……ッッ!!」
ガキィンッ…
カンッ…
重くなる一撃一撃が何よりも雄弁に語っている。
彼の憤りを
彼の想いを
ギィィンッ…
その想いが どれ程強くとも、私は負ける訳にはいかない…
まだ、死ぬ訳にはいかないんだッ!!
「無駄ですよ!貴方がどんな願っても、貴方には私達が抱える業を断ち切る事は出来ない!
貴方が【鬼】で居る限り、あの子を癒やす事は出来ないんですよッ!!」
「…一ノ瀬ぇッ!!」
私は…何もかも失った あの子の為なら【鬼】にでも何にでも成ってやる……
「……生まれながらの【鬼】には敵わないと知れッ!!」
「死ねやぁぁあぁああぁぁッッ!!」
ザシュ、ッ……
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