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美雅side
「…あのー?」
いつまでたっても返事をかえしてくれず、
それどころか手に持っていた書類?を読み出して何か考え事をし始めてしまった。
ので、邪魔しちゃ悪いとは思ったが声を掛けさせてもらった。
「失礼しました、あなたの仰りたいことはわかりました。ですが―…」
声をかけたことで、気づいてもらえたようだ。
お帰りなさい副会長。
だが、続けられた言葉に再び俺は固まった。
「辞退することは出来ないんです」
「…………………はい?」
「ですから、辞退することは出来ません。
あなたは外部生なのでご存知なかったようですが、余程のことがない限りは出来ません。そういう決まりなんです」
えぇー…?
ちょっっと待て、決まり?
入学する時に、あの人からこの学園に関することは大体聞いたけど…
例えば―、ここは小・中・高一貫の金持ちのご子息達が通う学校で、ここに入ると寮生活になること。
受験に来たときここの敷地の広さや、建物の豪華さに驚かされたな。今は慣れたけど。
そして、用がある時以外は外出は許されないこと。金持ちだと色々と危険なこともあるそうで。
そんな閉鎖的な空間に閉じ込められた彼らは…、その…、あれだ、恋愛対象が同性である男であること。
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