第1章ー人狼ゲームー

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目が覚めると、見たことのない部屋にいた。 薄暗い。 日の光じゃない。 「ここは……」 重たい体をゆっくり起こすと、後頭部に激しい痛みを感じた。 突然の痛みに頭を触ると、少し腫れている。 「光樹……!!」 聞き覚えのある声の方へ振り返ると、そこには由姫がいた。 涙を溜めながら俺を見つめる由姫の周りには、同い年くらいの男女が6、7人。 見知った顔もいれば、知らない奴もいる。 「由…姫……」 痛みに顔をしかめながら彼女の名を呼ぶと、由姫はすかさず俺の元へと駆け寄ってきた。 「由姫、ここは……」 「わからない……。ただ、目を覚ましたらここにいたの……」 まるで廃墟のようなこの部屋には窓が無い。 いや、正確には窓を閉じられている。 壁の2箇所に何かを覆うように気の板で隠されていて、隙間からほんの少しだけ光が漏れている。 「出口は……?」 立ち上がり扉に手をかけようとすると、 「やめた方がいい」 メガネをかけていて、いかにも頭のいい男が言い放った。 「なんでだよ、こんなところ早く出ないと……」 「そいつと同じ目に合いたいのなら止めはしないが」 恐る恐る男の見つめる先を見ると、足に何かが触れた。
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