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「だぁぁぁぁっ、ど、どしてこうなるのぉぉぅぅ!」
一人の少年の声が大きく木霊する
彼は野を駆け回っている、これだけだと微笑ましい鬼ごっこでもしてるのかな?とも思ってしまうが、彼にとっては正に生死を掛けた鬼ごっこである
全速力で走っている彼の後ろには、同じく全速力で追いかけてくる鬼…いや…牛がいる
「ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!死ぬ死ぬ死ぬ死ぬっ!…くっそッ!…」
喋りながら走ったせいか
石に気付かずつまづき倒れ込む青年
徐々に縮まる少年と牛の距離
(くそっ…)
そして彼は目を瞑る
ドゴーン!
大きな音と共に一つの影が宙を舞った…
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