第1章

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お昼休み。 「駿ちゃん、また告白されてたよ~。今、付き合ってる子はいないの~?」 「さぁ…知らない」 親友の優と社食でランチを食べていた。 入り口付近に駿介が女性社員と笑いながら歩いてくる。 菜摘は心の中でムカッとした。 「広田先輩、今日はうどんですか?ちからが出ないですよ」 毎日の様に駿介は私のランチをチェックしていく。 「いいじゃない、何食べても」 「ねぇ菜摘、駿ちゃんどうしていつもランチのチェックするんだろうね?」 「それもわかんない」 「もしかして~駿ちゃん、菜摘の事好きだったりしてね~」 「それはあり得ないよ。だって職場でもいつも女子に囲まれてるし」 「そうやって見せつけてるだけじゃないの~」 「あんなに次々と女を代えて楽しんでるんだもん。ただの遊び人よ」 午後 菜摘は会議のプレゼンの為、急いで資料を作っていた。 案の定奴はやっぱり女子と話をしている。 イラついた菜摘はバン!と机を叩いて立ち上がった。 駿介も驚いて見ている。 私は駿介も見ずにパソコンと資料を持って会議室に向かった。 「さっきは何を怒ってたんですか?」 あなたの事ですよ。 私はカタカタとパソコンを打ち無視してやった。 「無視ですか」 駿介は私のそばに来てパソコン資料を眺めている。 「あのね。職場と合コンを一緒にしないで」 「なんの事ですか?」 「分からないの?自分の胸に聞いてみたら」 「僕の事ですか?」 「知らない…」 駿介は菜摘に顔を近付けて来た。 近い近い~! →
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