第1章

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手をつないで踊り続ける二人を吸い込んで、テントは再び空高く舞い上がり、視界から消えて行った。 「く、空中サーカス団?」 一体、あれは何だったんだろう? 今でも、ヒカルとピエロは、あのテントの中で踊っているのかな。 「航平!」 その声に俺は振り向く。 「またそこ見てるの? 何かあるわけ?」 その問いに首を振る。 「いや。何でもないんだ。行こうか」 ゆっくりと相手に合わせて歩くこと。 教えてもらったことは、忘れてないから、夢ではなかったと思う。 小道の横を通るたびに思い出す、不思議な出来事。 ・・・誰かに話したら、やっぱり俺は変な人確定かな。                < FIN >
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