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「ねぇ、君!」
さっきの質問はなかったことにして、とりあえず話しかける。
「君?」
「えぇと、お名前なんていうのかな?」
「ヒカル」
「そう、ヒカルちゃんって言うんだ。ヒカルちゃんは・・・」
あれ?俺今不審者?
現状に気づいて、回りをきょろきょろと見回す。
良かった、誰もいない。
安心した。
・・・って安心してどうする!
でも、気になる。
「あのね、そのお洋服についているのと似ている石を見たことがあるんだけど・・・」
最後までその言葉を言う前に、ヒカルちゃんが俺の手を握る。
えっ?
「どこで?どこで見たのっ?」
いや、ちょっと、この状態、人に見られたらやばいでしょ。
おまわりさん、来ちゃうよ?
俺、まだ捕まりたくないよ。
てか、一生捕まる気はないよ。
地味でも、目立たなくてもいい。
かわいいお嫁さんと、かわいい子供に囲まれて、一軒家で平和に暮らすのが、俺の夢だから。
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