第1唱

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―――ツヴァイウィングコンサート会場 コンサートの準備で慌ただしくスタッフが駆け回っている中、使われていない部屋からバイオリンの音色が響いていた 「ふぅ……」 「よ!真琴、相変わらず上手いな」 「お、お疲れ様です」 「お疲れ様…って、二人ともいつからいたの?」 「真琴がこの部屋に入って少ししてから」 「それって最初からじゃない」 真琴は演奏に集中していたため、奏と翼がいたことに気付いていなかった 「本番前なのにこんなとこウロウロしてていいの?ライブもだけどもう一つ大事なことがあるんだから」 「それ、弦十郎と武蔵のダンナからしつこく言われたよ」 奏は呆れながら笑い飛ばした 「まぁ、そういうこともあるせいで翼が緊張してるんだけどね」
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