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正明「そう、それだよ! でもさ、俺がやろうとしてメックバトルはプラモなんてちゃちなもんじゃないぜ。本当に乗って操縦できるメックバトルだよ!」
弘「ふーん……ま、いいんじゃね?」
弘、鼻から指を引きぬく。
○峠・夜
正明、電話に喰いかかるような勢いで、
正明「おい、なんだよ? 反応薄くねぇ?」
弘「あのさ、俺。明日も仕事なんだよ、それじゃ」
正明「あっ、おい! 弘!?」
電話が切れる。
と、ギャラリーの歓声。
メックバトルが終わり、勝者である西島がメックから降りてくる。
その後ろでは負けた相手がメックと共に両手両膝を大地についてがっくり。
正明、電話を握りしめて羨望の眼差しで西島やそのメックを見る。
正明(そうだ、このざわつき……これは最高に楽しいって事だろ!)
○タイトル・OP
○造林
正明、樹にチェーンソーを入れている。
ある程度まで刃で削ると、樹が倒れて行く。
ナレーション「俺は高橋正明。まだまだ若いつもりの25歳」(ナレーションはすべて正明。ナレーションが流れながら、場面が動いていく感じです)
同僚「おーい、高橋くん。休憩にしようや」
正明「うぃーす」
ナレーション「いつもと同じ仕事をして、いつものように飯を食い、いつものように家に帰り、いつものように寝る」
正明、チェーンソーを置いて同僚の後をついていく。
ナレーション「メックに出会うまでの俺は、そんな毎日を繰り返していた」
○定食屋
くすんだ色の赤いテーブル。その上に生姜焼き定食が出てくる。
店員「はいっ、お待ちどー」
正明、割り箸を手に持ちながら合掌。
正明「いただきます」
正明、割り箸を割って生姜焼き定食を食う。
ナレーション「でも、そんな毎日も俺は嫌いじゃなかった。いや、嫌いとかなんとかいう前に俺の人生なんてこんなもんだろうと決めつけていた」
○事務所・夜
正明「おつかれしたーっ。お先にー」
同僚「おーっ、おつかれー」
正明、事務所のドアをあけて外へ。
○事務所前の駐車場・夜
ナレーション「学校の成績は中の下で、足も早くも遅くもなく誰にも注目されなかった。顔もたいしていいわけでもなかったし、流行のファッションや音楽に興味もなく、女の子と縁のある学生生活を送ったわけでもない……そこらへんに溢れてそうな非リア充」
正明、自分の車に向かい乗り込む。
車にエンジンがかかり、動き出す。
○道路・夜
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