第1章

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山星中に到着した2人 「うわ~、きれいに咲いてるね」 ピンク色の花びらに覆われた桜の木にみとれる綾 「そうだね」 舞も同じようにみとれてしまう 風が吹くたびに花びらが舞ってまるでピンク色の雪が降っているようだった 「?」 その桜の木の下の木陰で男子生徒がひとりで寝転んでいる (あんなところで何してるんだろ?) 不思議そうに見ていた舞に気づいたのか男子生徒が起き上がりこちらを向いた その時いきなりの突風に思わず目をつむってしまう、必死に開けようとしてなんとか片目だけは薄く開け男子生徒を見ていた 風で目は開けられず遠かったせいか顔はあまり見えなかった けど、のた男子生徒はこちらを向いて笑っていた気がした 「まい、はやくいこ!入学式はじまっちゃうよ!」 「ちょっ!まっ…」 抵抗する舞の手を無理やり引っ張る綾 走りながら急いで振り返るが校舎の影に隠れて見えなかった 舞は時間を確認するため校舎の正面についている時計を見る (まだまだ余裕じゃん…) そう思いながらも綾につられて体育館へ向けて走っていた
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