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白いワンピースは着物に変わっている。
ゆるく巻いていた髪は、明らかに先ほどより長く伸びていた。
ピンクに彩られていた唇は、真っ赤に変わり。
見回した部屋全体が凍り付いていた。
一体何が起きた?
さっきの女は?
信じられない出来事を目の当たりにして、思考回路までが凍りつく。
「私、嘘つく人嫌いなの。せっかくだから本当にしましょうね」
赤い唇が弧を描いた。
寒い、寒い、寒い・・・
がちがちと、歯の根が合わなくなる。
だけど、動けない。
女が指で触れたところから、ひとつひとつ感覚が消えていく。
ふふっと、艶めかしい笑いが、降ってくる。
ズボンと一緒にパンツも剥ぎ取られ、局部が露になった。
「これでよし」
もはや縮こまっていたそれを、女が立たせて固定する。
そして、ゆっくりとそこにまたがった・・・
***
**
*
翌朝発見された、凍死体。
「現代の雪女事件」として、あちこちの雑誌に取り上げられたが、未だ犯人は捕まっていない。
なぜなら、入り口の防犯カメラには、男しか映っていなかったから。
警察も、お手上げ状態だった。
ラブホテルの一室。
死体だけが凍りついていた。
一体犯人はどんな手段で、彼を殺害したのか?
殺害方法も、動機も、なにもかも謎のまま、その事件は迷宮入りとなった。
<FIN>
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