第1章

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「ごめん、オレHしたら、死んじゃうんだ」 「なによ、それ。冗談でしょ?」 眉を寄せて、オレの反応を伺う女。 訂正する気がないのを見て取ったのか、ヒステリックに叫ぶ。 「抱きたくないなら、そう言えばいいじゃない。そんな回りくどい言い方して。酔ってんじゃないわよ!」 バシッと、乾いた音が響く。 そして、こちらを振り返りもせずに、去っていった。 いってぇ。 思いっきり叩きやがった。あの女。 ジンとした痛みの残る頬を押さえて、ため息をつく。 嘘、か。 『女の子の日なの』 そう言って、微笑む女たちとどこが違うんだよ。 だいたい、女の子って、頑張っても10代までしか認めねぇぞ。 お前はどうみてもアウトだろ…
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