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「それなら、ちょっと寄り道してみない? それとも怖いかな?」
彼女の好奇心に付け込んだ提案。
世間慣れしていない女なんて、簡単だ。
少しだけ、好奇心をくすぐって、プライドを傷つけるようなことを言ってみる。
「こ、怖くなんてありませんわ。どこに入りましょうか?」
よし、乗ってきた。
「ここ、おススメ」
そう言われて、女は建物を見上げた。
「ずいぶん派手ですけど・・・? 何をするところです?」
いぶかしげに、こちらを見る。
「入ってからのお楽しみ」
そして、門をくぐった。
受付に人はいない。
部屋番号を選んで、ボタンを押すだけ。
「ホテル?」
「そ。中にカラオケもあるし、飲み物もあるから。他の人の目を気にしないでゆっくりできるでしょ?」
警戒心を見せながらも、先に進む俺の後を、おとなしく付いてきた。
部屋に入っちまえば、こっちのモンだ。
内心ほくそ笑みながら、ドアを開いた。
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