第1章

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――場転。高度一万メートルの『膜』が画面いっぱいに広がる。 ――そこへ『着地』するエレボス。更に『膜』を蹴り上げてルクスへと肉薄。左手に構えた三日月刀を正面に構えるルクス。 ――襲い来るエレボス。カットイン、ルクスのコクピット、アスナのアップ。 アスナ「こわい、けどルクスとなら……」 ――ルクス、上段に振りかぶり、切り下ろす。 ――左右真っ二つに割れるエレボス。やがて爆散。 ――爆発の煙を割るルクス。光る眼部センサー。 ――カットイン、ルクスのコクピット。 アスナ「次の出現予測ポイントはどこですか?」 ――音声のみのオリトの返答。 オリト「おいおい、増援まで折り込み済みかよ? 冗談きついぜ? いいとこ取りは俺の役目なんだけど?」 ――音声のみのレンの返答。 レ ン「戦果を上げるのは喜ばしいが、そう焦ってもらってもな……」 アスナ「そんなんじゃない、あたしはみんなを守りたいだけッ!」 ――場転。格納庫。戦況を伝えるモニター越しにトモコ呟く。 トモコ「がんばるねぇ、だけどなんだか怖いよ、私は……」 ――場転。『膜』を突き破り、無数のガレオン、3機のエレボスが出現。 ――アスナ、まるで判っていたように、ルクスを敵に正対させる。 ――ルクスの右手に握られた重装砲が火を噴く。あっという間にガレオン達が無残にも散っていく。 ――レン、正面顔のカットイン。レンの独白が続く。 『おかしい……、いくらなんでも状況に適応し過ぎている』 ――ルクス、エンジェルハイロウを二基、残ったエレボスに一直線に向かわせる。 ――回避行動を取るエレボス、しかし、そこへ三日月刀を投擲してエレボス一機を一文字に分断するルクス。 ――分断した勢いは死なず、そのままもう一機に吸い込まれるように三日月刀が向かっていく。 ――回避行動を取るエレボス。しかし、重装砲を捨てエレボス一機に掴み掛かるルクス。脚部を両の腕で抱きかかえるようにして振り回す。 ――そこへ到達した三日月刀が頭部へ突き刺さり、活動を停止するエレボス。
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