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~???side~
「はぁはぁ……」
私は今、部下のハンター達と機械樹の森で走って、いや逃げていた。
「エリトリア様!私達はここで奴らの足止めをいたします!!」
「何を言ってるですか!?私も残りま」
パァァーン!
足を止めて自分の覚悟を言おうと振り替えったら顔に何かドロッとしたものがへばりついた。
さっきまで話をしていた部下の眉間に血痕の穴が空いていて、血が吹き出していた。
「き、キャァァァァッ!?」
ハンターとして死を覚悟していたが、あまりの恐怖に私は悲鳴をあげていた。
「モブロー!くそっ、もう追いついてきやがったか!」
残りの部下がライフルの銃口をモブローの額に穴を開けたと思われる方向に向けた。
機械化が進む樹木の影から一つ目に見える赤いモノグアイに全身青色の人型の機械人〝ドロイド〟が三体、銃と一体化した右手をこちらに向け歩いてきた。
「エリトリア様、逃げてください。貴女が生き残れたら任務完了です。」
「そんな……貴方、デ・オチはどうなるのですか?」
「俺はプロのハンターですよ。上司の元に必ず戻りますから。」
そう言ってデ・オチはドロイド三体に向けてゆっくりと歩き出した。
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