14人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
額を汗が伝う。
白いローブの男が、ニヤリと笑ってボタンを押した
「ままごとは終わったみたいだな。
主は、二つ目の門を開けた。
あと一つ。」
ラシアが、主........?
「サクタロウ、騙されるな。
三つ目のラシアが目覚めたら、終わりだ。
お前は、旦那だろう。
お前のラシアを、呼び戻せ!!」
ラシアが、その声にボタンを押した。
銀蜘蛛が揃えた脚を俺に向けた。
イッカクを望む今のラシアには、俺は邪魔だろう。
蜘蛛の脚が、Mになる。天井に今までよりも強い光が射す。
もう一つ、二つ目のMが同じように光を放つ。
眩しい。
三つ目のMは、ゆっくりと動いた。メキメキっと内部が軋んでいる。
もう、だめだ。
頭がぼんやりする。
イッカクの声も遠くなっていく。
ラシア........
「........ミナ、ミナ」
「........パパ?」
目を開くと、ミナが走り寄って来ていた。
危ない、もう三つ目のMが出来上がり、交差する光線が俺の上で結びつき、服が溶けかけている。
「ミナ、来るな!」
ラシアも予想外だったらしい。一瞬、表情が変わった。
最初のコメントを投稿しよう!