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それは母親の顔。
俺の妻の顔だ。
熱さを忘れそうだ。
「真夏の夜のエロゲーなんか、目じゃねえ........な」
四つ目のM、トドメの熱線を発するために蜘蛛の脚が持ち上がる。
不格好に潰れたMが、中央に寄る。
眉間に力を込める。
俺は、妻を取り戻す。
「ラシア!!」
しっかりと、目を捉えた。
『 』
一字一句違えず、
俺は生涯で二度目の
プロポーズをした。
ミナが俺の足元に飛びついて
三角が光った。
二つの三角が合わさることで。
合間の逆三角形が、生まれる。
ラシアがボタンを押してズルズルと崩れ落ちた。
蜘蛛は、止まっていた。
陣も消えて、
俺は、ミナを抱きしめて倒れ込んでいた。
イッカクは窓を開けて空のヘリを確認し、笑っていた。
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