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大人のみなさんならば、もうご存知かもしれないが、この世の中、小さな頃に憧れていた正義のヒーローが、悪の集団と戦って、みんなを守ってくれている、なんて夢の世界の話し。
現実では、正義のヒーローなんて職業は存在しない。
しかも、仮に正義のヒーローって職業があったとしても、この平和な世界では活躍する必要はないかもしれない。
だって、正義のヒーローの敵はいつだって、悪の集団なんだから。
悪の集団がいないならば、活躍しょうがない。
まぁ、悪の集団が支配する世界より、正義のヒーローがいなくても、平和である世界のほうが、みんなは安全かもしれないが。
じゃぁ、正義のヒーローがいない世界で、誰か悪の集団を倒すのか?
答えは、簡単!
日本の平和は、僕たち、警察官が守っているのです。
ただ、余りにも平和過ぎて、正義のヒーローみたいに活躍する場所がないってのが、僕にとっては不満でしかない。
「ハァー、暇すぎ…」
派出所のテーブルに頬杖をつきながら、独り言を呟く。
外は生憎の雨。しかも、昼過ぎ。
すると、目の前の席に座る人物が声を発した。
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