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それは酷く淡い記憶だった。
ーーーーーーーーフラッシュバックする記憶は何時も曖昧。
「もうよしなよ、女一人でこんな夜更けに屋台は危ないよ」
「ウルセェんだよ!!アタシばっかり何でこんな事にオッチャン結婚してよ!禿でもいいから」
酷い泥酔であった。そりゃ淡い記憶になっちゃいますよね、はい。
「またお見合い失敗したのか。アンタいつも此処に来るから羽振り良い仕事なんだろ?男位すぐ出来るよ」
その瞬間目付きが変わり、おでんの向こう側に置いていた一升瓶を奪い取り一気に煽った。
「んぐんぐんぐんぐ……………四十前で魔法少女やったら悪いワケ!!私だって魔力早く無くしたいわよ!でもマナが何時まで経っても消失しないのよ!わぁぁぁぁぁぁん!!」
そしてその日、彼女は四十歳の魔法少女となった。
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