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ラビンは美術が好きらしく、
有名な絵を自慢するために私を中に入れたような有様だった。
たいそう、
イタリーナやフラシェルなどの国々で描かれた絵画が多くあるようで、
聖母の絵や天使と悪魔の有名な作品が贋作か本物かどうかは判断できなかったが、
並べられていた。
どうやら、
これらをサルガッソーにやってくる金持ちに見せて小遣い稼ぎにしているらしい。
私は屋敷の奥に入って人影のなくなるのを確認すると、
ふいに薬をしみこませたハンカチをポケットから取り出すとラビンの口元に後ろから押し当てた。
ビルグは激しく抵抗した。
私が口に手を当てることができたのは一瞬だったが、
それで十分だった。
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