第1章-2 #2

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歩くでもなく、 何かを教えるようにポツポツと視界に入ってきた。 髑髏の歩 いている姿は目にできない。 髑髏を追っていき、 立ち止まると、 髑髏は二人 の前に姿を現した。  会社では結局、 一人の人間の責任ということにして、 全てはまるく収まっ た。 そして、 その一人は解雇された。 すなわち新太である。 ガードマンは重 症だったが、 死んではいなかった。  髑髏は新太の家に向かっているらしかった。 上野のある北東の方角に必ず 現れた。 弥生が膝をついた。 ガードマンにやられた傷が痛むらしい。 新太は 肩を貸し、 二人は追跡を続けた。
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