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勤めの全容であった。
同期の島崎というやり手は既に、
真っ当な課長職につ
いていたし、
他の同期も仕事をもらって商社の礎になろうとしていた。
そん
な中、
一人、
まったく業務外の所謂『誰でもできる仕事』を任されたのだか
ら、
たまったものではない。
日々、
若い社員にもこき使われ影で嘲笑されて
いるためか、
新太は出勤が苦しくなってきていた。
そして、
弥生と出会い、
人生は変わったかに思えた。
しかし、
変わるはずもない。
新太は遅刻して、
商社の一階に女連れで乗りこんだ。
新年ということもあり、
会社には数人の
どうしても外せない用事を抱えた同僚がいた。
鉄筋コンクリートで造られた
ビルのエントランスホールでは受付係りの女性とガードマン二人が立って
いた。
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