ようこそ、僕のセカイへ

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 息も出来ないほどの風が、わたしに向かって体を預ける。  全体重がのしかかって、わたしは重心が後ろに下がった。  とても速い風なのに、重心の移動は嘘のように遅かった。  音に対しては軽い床に出会い、感覚がわたしの体に宿った。  やわらかい。  風と手を繋いで、“赤”もわたしの横を走り去って行く。 .
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