~プロローグ~

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「うわ~。雨、降ってきたよ」 「ほんとだ・・かなりひどいね」 本の整理をしていた二人は窓の外を見て そう言った。 季節は梅雨に入った頃。 山の上にポツンと建っており四季をも よく感じさせ、落ち着いた雰囲気を放つ ここは、私立清華学園高校ー女子高校である。 二人がいるのは、その図書室。 「雷もなってきてるし梅雨って嫌い!」 外では既に雷もなり始めて雷鳴が聞こえていた。 「でも、本の整理を終わらせないと」 「はぁ・・ほんとつまんないな~」 私立学校の図書室は案外広く、本の整理だけでも大仕事だ。 「まあまあ ー さっさと終わらそ」 「うん。あっ!ねぇ、この噂知ってる?」 本の整理をしながら彼女は話始めた。 「『呪われた唄』ってのがあるらしいの。なんでも、その唄を知ったら呪われて死んじゃうんだって」 と自慢気に彼女は言った。 「何それ?」 本を棚に戻しながら聞いていた もう一人は不思議そうに言った。 「噂だから詳しくは分からないけどね」 なんだ・・結局ただの噂か 馬鹿馬鹿しい
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