3章 本と仕事と唄と

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先生がいなくなった後、私達は少しの間その謎の詩をどうするか悩んでいた。 「夕紀、どうするの?」 「えっ?・・井上先生は戻して置けって言ったけどーーーやっぱり私が持ってるよ」 「分かった。ついでに黒野先生にも見せ てみよっか・・一応、国語の先生だしね」 「黒野先生じゃなくて、『総ちゃん』じゃないの?」 「学校では、先生って呼ぶことにしているんです」 話をしながら私達も歩いていった。 少し、歩いて奥の本棚を夏子は見た。 「どうしたの?」 「なんでもないよ」 夕紀はふーんと言って歩いた。 なんだろ?違和感というか何かいるような感じがするのだけれど・・ もう一度振り向いたがやっぱり何もなかった。 気のせいかな?と夏子も急いで戻った。
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