第1章

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落語には古来から受け継がれる“古典落語”と、明治時代以降に作られた“新作落語”とが存在する。 彼の師匠皆楽はどちらの演目も手掛ける名人である。 よって、察仁亭三水くんも古典と新作の両方に果敢に挑戦していたのだった。 「えぇい、人魚を城内に匿うとは言語道断である!! 総十朗、その妖かしをこちらに差し出せ!拙者が斬ってしんぜよう!」 「御家老さま、なりませぬ。そればかりは、なりませぬぅぅぅ!!」 察仁亭三水、真打ち初となる公演会は彼の学園の体育館で行われた。
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