第1章

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キーンコーン、カーンコーン、キーンコーン、カーンコーン 「お昼だねー。 お腹ペコペコー!」 「ねぇ、桜子。 話したいことがあるんだ。 屋上でご飯食べようよ。」 「話したいこと? まぁ、いいけど……」 「いただきまーす! うーん、おいしそう!」 「ねぇ、桜子。」 「ん? なに?」 「桜子はさ、弘人のことが好きなの?」 「フゴッ! ごほっ、ごほっ。」 「あっ、ごめん。 大丈夫?」 「うん。大丈夫。 ってか、いきなりなに?」 「桜子さ、私と弘人の会話聞いてて ズキっ!とか、もやっ。とかない?」 「……ある。」 「やっぱりかー。 じゃあ、私に勝ち目ないじゃん!」 「勝ち目!? 一体なんの話してんの?」 「もちろん、弘人の話だよ。 私さ、弘人に告ろうと思って。」 「えっ? いつ、いつ?」 「今日の放課後。」 「えっ!? 今日!?」 「そうだよ。 だって、これ以上片思いしてもね…」 「両思いに見えるけど?」 「それはあんたらがね。」 「私?」 「そう、桜子も弘人のことが好きなんでしょ?  もう気づいてるでしょ?」 「……うん。」
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