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「私たちはもう別れた。
だけどトロは、今でも私の家に泊まってくよ?」
香苗の住むアパートはダーツショップと目と鼻の先だ。
トロはバイトが終わりいつものショップに顔を出し、そのまま帰宅する事が面倒になって香苗の家に行く。
そして過去の関係の名残から、当然2人は関係を持っていた。
「アタシは別にそれでいいんだ。
だけど、トロが祐愛と付き合ってるならねぇ・・・。」
香苗は私とトロが付き合っている事を知らなかったようだ。
彼女ができたとは聞かされていた。
しかし、まさか“元彼女”である自分が“現彼女”である私に声を掛けていたなんて、香苗は想像していなかったのだろう。
「知らない女なら構わない。
だけど祐愛は仲間じゃん?
それなら私だって遠慮するし、そんな最低なトロとなんかもう会いたくもない!」
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