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「な!そんなの判るものか!あんな、平民だけのギルドなど、使い物になる訳がない!」
「そうだ!それに、魔力無しだと!そんな人間をギルドに登録などしても、無意味に決まってる!」
そう怒鳴る家臣達の様子に眉を顰める王。
「待て。お前達は青龍様を使い魔にされているのを見たのではないのか?
それなのに、青龍様を使い魔にされている人物が、魔力が無いと言う理由だけで登録を拒絶するのか?
それに、有能な人材は平民でも貴族でも関係ないではないか!」
「で、ですが、王!魔力無しは無能だと言うのは、常識です!」
「その者だとて、本当は魔力無しなどでは無いかもしれません!でなければ、説明がつかないではありませんか!」
「そうです!強者は必ず強い魔力を持っているのが常識なのですよ!
その者だとて、魔力を封じて我等を謀っているに違いありません!」
「そうです!そんな王様を・・・・この国を騙そうとする輩など、信じられません!」
口々に言う大臣達に、私は溜息をついた。
「そうですか。信用出来ないですか?」
私の言葉に、全員が慌てて私に振り返る。
私の言葉に、何かを感じたのか、ジュリアが言った。
「な!まさか、登録を諦めると?・・・・・!!!!まさか!国を出る等と言うまいな!」
ジュリアの言葉に、頷いて言った。
「魔盲は、認められない。嘘つきだ。信用ならない。登録は出来ないと言われれば、此処に居る意味も、この国に居る意味も有りませんよね?
登録が出来なければ、依頼をして仕事を得る事も出来ないのですから」
私は振り返り蒼に言った。
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