初依頼

3/31
5846人が本棚に入れています
本棚に追加
/401ページ
私は、出来るだけ近い場所の依頼を選んだ。 何せ、最低ランクなので森の依頼も、採集物が多い。 一度に10枚ほど取って、受付に行った。 「これって一度に受ける事は、可能ですか?」 受付の人は、驚いた様子で依頼書を確認する。 「可能ですが・・・・・・・・・・数が多いので、日数が掛かりませんか?」 私は、苦笑して答える。 「いえ・・・・・・・・・実は、この依頼の物を、偶然持っていましたので、そのまま納品出来るかなと」 私の言葉に、驚いた様子で受付の人は私を凝視する。 「え?持ってる?貴方、魔力無いでしょ?何処に持ってるのよ!嘘はダメよ。」 あ。さすが。判るんだ。 今の受付の一言で、周囲の注目を集めてしまった。 冷たい視線が痛いなあ・・・・・・・・・・全く。面倒。 私は、ため息をついて言った。 「魔道具の中に保管して有るんです。で?どうなんですか?依頼は受理してもらえるんですか?」 「魔力が無いと魔道具も、使えない筈なんだけどな・・・・・・・・・」 呟きながら、依頼受理の手続きをする女性。 この人・・・・・・面倒。
/401ページ

最初のコメントを投稿しよう!