5846人が本棚に入れています
本棚に追加
/401ページ
周囲の他の場所からも、あの子馬鹿じゃないの?って声が聞こえる。
ま。仕方ないよね。
普通は知らないもん。
私はにっこりと微笑んで行った。
「じゃ。行ってきますね」
そう言って私はギルドを出た。
黙って街中を歩く私の腕に絡みついたままの蒼。
首を伸ばして後ろを見て言った。
{つけられてるぞ?}
"判ってる。多分私の言った事と、魔道具のせいだと思う。
森についたら、呼びかけるから大丈夫だと思うよ。きっと"
私は、そのまま門を通って町から出ると森の中に入った。
それと同時に、後ろから着いて来て居た気配が移動して、私のすぐ後ろに来て言った。
「止まれ!」
私は足を止めて振り返る。
「ふう・・・・・・ずっと、つけてましたけど・・・・・何か用ですか?」
そこには、3人の男が居た。
「ふん。お前のような魔力無しが何をギルド登録なんかして、普通の振りしてやがんだよ」
「むかつくよなあ。普通の振りなんかしてさあ」
「そうそ。そんな奴が魔道具なんか持って立って役に立たねえよ。
俺達が使って役立ててやるからよこせよ」
そう言って私の腕を掴もうとした男に、蒼が威嚇する。
男は一瞬驚いて、慌てて離れた。
「なんだあ?下位の龍か?蜥蜴みたいにちっこい奴を、偉そうに連れていやがって」
「驚いたじゃねえか!くそ!」
「さっさと渡さねえと、その蜥蜴毎、お前を切ってしまうぞ!」
最初のコメントを投稿しよう!