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『おはよー恋兄ちゃん、ふぁあ~、よう寝たわ』
準備が出来て、そろそろ行こうと思った矢先、ミカエルが欠伸をしながら降りてくる
「おう、朝食、出来てるぞ。俺は先に食べたから、自分で食べてくれ」
『なんや、恋兄ちゃん、はや食べたんか…随分早起きやな』
「いや、今日は遥に起こされたんだよ」
『それで?』
「妖力のこと、全部話した」
『あんなに隠したがっとったやんか……なんでまた話してん?』
朝食を食べながら、そう言うミカエル
「んー、出来れば隠したかったけど……遥もなんか疑ってたみたいだったし、このまま隠してても、いずれバレそうだし。そうしたら、もっとめんどくさい事になりそうだったからな。
それに、遥は誰にも言わないって、信用できるから」
『そんなら、別に隠さんと、最初から正直に言えばよかったんに』
「イヤだよ」
『なんでや』
「性別がコロコロ変わるとか……言いたくねぇ」
『せやから、なんでや』
「…………わからん。けど、とりあえず、言いたくないんだ。
じゃあ、俺はもう行くわ。行ってきます」
俺は、ミカエルにそう言ってから、家を出る
『行ってらっしゃい…………まあ、思春期にも、いろいろあるんやろな……うん………この玉子焼き美味いな』
ミカエルは、一人でそう呟く
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