松綿北入

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<松江・黒> 「ここが、消失世界か」 松江は白の世界にいた。 白の中にいる黒い点。 「だれかいないのか」 都の中を進み続ける、歩み続ける。 建物を抜け、店内を歩き、それでもだれも見つけられない。 この世界から人間がいなくなってしまったみたいだ。 「早くだれか来ないと、私泣いちゃうよ?」 涙が落ちるその瞬間、もう一人が呼び出された。 白の一人、綿西。 「あー。君に呼び出されるのかあ。み、は」
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