第一章 「それは突然な日」

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  Ⅰ.突然それはやって来た  あの発表の日から一週間と一日が過ぎた日曜日の朝だ。  あの発表の後、大変だったんだぞ。カラオケで盛り上がったかと思ったら、七花(なのか)の歌ったセンチな曲に他の皆が大号泣するし、翌日は午前中から夜まで優衣ちゃんとデートして、次の月曜日は七花とデート、火曜日は姫とデート、水曜日はエミとデート、木曜日はまひろとデート、金曜日はまた優衣ちゃんとデートして、昨日は昼から皆と買い物に出かけて荷物持ちをさせられた。デート! デート! デート! デートばかりの一週間。まあそのことについては機会があったらおいおい話すとして、とにかく疲れた一週間だった。やはり俺にはハーレムは無理だな。  しかし久し振りにゆっくり朝寝坊したな。今日は予定もないし、のんびりまったり過ごそう。  俺はベッドから抜け出し、カーテンを開けて朝日を浴びた。もう十時を過ぎているから朝日ってほど朝日ではないけどな。
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