第一章 「それは突然な日」

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 一階に下りていくとリビングで親父とお袋がテレビを観ていた。今日は二人ともいるんだな。だが妹の姿は見当たらない。 「おはよう。みやは?」  俺の問いかけにお袋が答えた。 「あら京介(けいすけ)、今頃起きたの? ずいぶんゆっくりだこと。都(みやこ)は出かけたわよ、友達のとこに行くって言ってたわ」 「ふーん」  そうなんだ。まあ妹がどこに行こうが妹の勝手だ。俺には関係ない。
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