第一章 「それは突然な日」

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「そう、ならいいんだけど。ねえ、ケイスケくんの、今日の予定は?」 「今日か、特に何もないよ」 「じゃあ、私に、付き合いなさい。いえ、付き合って、もらえるかしら」 「でも七花とのデートは明日だったはずじゃあ……」 「そう、なんだけどね」  せっかく今日はのんびりまったり過ごすはずだったんだけどなあ。 「何に付き合えばいいんだ?」 「映画に、行こうと、思って」  映画ねえ……、確かにゴールデンウィークに合わせて封切りされた映画の観客がそろそろ落ち着く頃だとは思うが――
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