一幕    第1章 私の日常-美苑sideー

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でも、今日は何かが違う。 誰も居ないはずの場所に人の気配を感じる。 「ねぇ…もう少し…」 「ダメだ…会長がお呼びだ…」 「今度はいつ…会えるの?」 「さぁな」 私は椅子から立ち上がり、声のする方へと歩み寄る。 棚の隙間からそっと…覗き見た。 あれは…秘書課の美人…英田さん? 相手の男性は背中で誰か判らなかった。でも、この抑揚のない低い声には訊き憶えある。
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