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着信履歴をみると十五分ほど前に彼から電話が入ってた。きっといつ家につくかの確認だろう。マナーモードで気づけなかったことを申し訳なく思いながら、もうすぐ着くという旨のメールを作成する。
男が男と付き合う。キスをする。それ以上も。
一般的ではなく世間からの偏見もまだまだ厳しい。だから、俺は彼が女の子となにをしていても口を出す気はなかった。
告白は俺から。まさか受け入れられるとは思ってなかった。
信じられないまま彼との幸せな数ヵ月が過ぎたあと、信じられない光景を目にした。
知らない女の子と歩く姿、手を繋いで、ホテルに入る彼。
頭を鈍器で打たれたような衝撃のまま走って家に帰った。震える手で彼にメールをしようとして我にかえる。
彼をこっちに引き込んだのもわがままに付き合わせてるのも俺だ。顔の整った彼は大層モテる。女の子とそうゆうことをするのを止める権利が俺にあるのか。
そう考え、メールを送るのをやめたのを昨日のことのように覚えている。
悲しくないといえば嘘になる。それでも許せるくらい彼が好きだった。
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