食べ物の恨みは

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次の日の朝、いつもより二時間はやく部屋を出た。いつもより一時間前から当麻が部屋の前で待つことはお見通しだった。 ちょっと大人げなかったかな、と反省しそうになったが、されたことを思い返すと思わず涙が浮かんでくる。 「わったるちゃーん!おはよー、ってええええ!?なんで朝から涙目なの!?」 会長になんかされた!?と、朝から元気な友人に抱きしめられる。 打ち明けてもわからないだろうなと思うが、気持ちがありがたいのでぎゅっと抱きつき返す。 「っ!?弥ちゃんかわいい!!」 すると軽々持ち上げられ、教室まで運ばれる。もうなんでもいい。俺の生きる意味は昨日当麻によって壊されたんだ。好きにしてくれ。
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