プロローグ

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やばい……。言い過ぎたかも? などと思ってももう遅い。 桃山の髪が不自然にうねり、その怒りを体現していたからだ。 「あんた、言うてはならんことを――!!」 叫びながら拳を振り上げた桃山。 南無三!! 心の中で叫んだ緋紫の顔面に桃山の拳が迫り――。 「いい加減にせんか!! 馬鹿どもが!!」 雷鳴のような怒鳴り声に、桃山は動きを止めた。 ブワッ、と拳圧が前髪を揺らす。 あとちょっとで、直撃だった。
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