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土方が故郷に戻るのは、確か……二回?
隊士募集と、戊辰戦争……
『ねえ、あたしが消えてからどの位経つの?』
土方があたしの存在を知っているのだから、あの夢の続きなのだろう。
じゃ、今はいつ?
「あれから一度冬を越した。
今は四月。元治二年だが、ついこの間元号が変わった。
今は慶応元年だ」
『やっぱり、続きなんやなぁ、一応。
間、ちょっと飛んでるけど……』
あたしはひとり納得した。
だが、土方は違うことを言った。
「何言ってやがる。
てめえが消えても、俺たちは普通に生きてたぜ。
ここはてめえの夢じゃねえって、」
『何言うてんねん。あたしかて、ちゃんと目覚めてベッドで起きたし、普通に一晩の夢やった』
負けじと言い返す。
「んなこた、どうでもいい。
今、ここは、慶応元年四月の十五日の日野だ」
声に出してそう言い切った。
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