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「トシさん、気色わりいよぉ。
あんた、京へ上ったからって、気取るのはおよしよ!」
「るせー、あねさんこそ、なんでぃ。こんな時間に」
「年取るとね、眠りが浅くってね……」
そう言って土方の手から柄杓を奪い、土方に燭台を持たせて水を飲んだ。
「ふうーーー、
……ねえ、頼むから源之助を京に連れて行くのは止めておくれよ。
心配でね、それこそ夜も眠れやしない」
土方が、視線を逸らせた。
「あいつはよう、中々役に立つんだ。
銃も使える、おまけに頭がいい。
それに目がいいんだ。仕事を一度見ただけで、自分の物にできる。
要領がいいんだよな。いい意味で」
「どんなに褒めても駄目よ。
そんだけあの子が秀でてんなら、なおさらね。
あの子にはこの家と村を守ってもらわなきゃならないのよ。
言いたかないけどね、命を粗末にさせたくはないからね……
トシさん、あんた、二年も京にいたんなら、あたしの言いたいこと、わかるでしょう?」
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