嫌いなのかな?

4/10
前へ
/30ページ
次へ
花蓮はホントに拓也のことが嫌いなんだな…。 でも、なんか拓也のことが好きなんじゃない!?って思うところもなくはないんだよね。 てゆうか、拓也は花蓮のことどう思ってるのかな? きいてみよーっと! 「ねぇ、拓也。  拓也ってさ、ぶっちゃけ花蓮のこと  どう思ってる?」 「えっ? 蒼?」 「うん。 嫌いなの?」 「俺は別に…嫌いじゃないけど…」 「ほんとは好きだもんな!」 いきなり後ろで声がした。 「おい!でかい声で言うな!  本人にばれんだろ!?」 「それ、マジで?」 「マジマジ!  こいつ超大好きなの!」 「えーーーーーー!?」 「お前ら2人とも声がでかい!!」 「裕太、それほんとにほんとなの?」 「も~。そんなに信用ないわけ?  ほんとにほんとだって!  な?」 「もう、マジ黙れ!」 「顔まっか!」 でも、そっか、そんなに好きなのか。 「でも、花蓮はそっちも自分のことが嫌いって言ってたよ?」 「そっけない態度とってたら、そう解釈されてた…」 「あはははは! もー、拓也ほんとウケる! 普通好きな子にそんな態度とるか?」 「うるせーなー。」 「由真? 何の話してんの?」 「あっ! 花蓮、 日直の仕事終わったの?」 「うん。 で、なんの話?  なんか好きとかなんとか言ってたけど?」 「あぁ、拓也の好きな人の話だよ!」 「へぇー。好きな人いるんだ。」 花蓮、その言葉棒読みになってるよ…。 「蒼は好きな人いるの?」 「私? 私はいないよ。 裕太は?」 「俺はねぇ、どっちだと思う?  えー、わかんない! どっち?」 「正解はー……いませーん!」 「なんだー。いないのかぁ。」 「前はいたけど、もうその子もなんとも思わなくなった。」 「ふーん。 なんか、男子って好きな人あんま作んないよね。」 「そーかぁ?」 ほんと花蓮は拓也以外なら誰とだってしゃべれるのになぁ。そのまま、拓也とも喋ればいいのに。そしたら拓也の恋も少しは前進するのにな…。 「ヤバッ! 自分の席戻るね!   バイバーイ!」 「俺も。じゃあ拓也、とりあえず頑張れ!」 「くっそ! バラしやがって!  おい、白川。お前、蒼に言ったら許さんからな!」 「大丈夫。いわないよ!  てか、言っても信じてくれないと思う。」
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加