その後ー

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「サンキュ」 そう言って私の頭をポンポンとする。 目を細めたその表情は柔らかくて、出会った頃のどこか一歩踏み込めない雰囲気は消えていた。 「何か食う?俺めっちゃ腹減ってきたんだけど」 「食べたい」 「じゃあ行こう」 差し出された手に自然と指を絡め、屋台へ向かう。 聞こえる太鼓や笛の音。 鼻をくすぐる香りに、すれ違う人たちの笑顔… 自然と心が弾む。 … お腹もいっぱいになったところで、突然パアァン!と弾けるような音がした。
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